#007 - Type Attack2008-04-27

タイピングゲームの始祖

Type Attack - Commodore64版
「Type Attack」(Sirius Software:1982)は、タイピング学習ソフトです。 「スペースインベーダー」(1978:Taito)をモチーフにしていて、迫りくるアルファベットを、キーボードを使って撃破します。 日本でも近年「The Typing of The Dead」(SEGA:2000)などのタイピングゲームが流行りましたが、「Type Attack」はこのジャンルの最も古いもののひとつです。
ゲームとして面白く作っているだけでなく、タイピングのポイントをしっかりと押さえている点が優れています。 今回は、Commodore64版を使ってレビューしてみます。

HOW TO PLAY

Type Attack - 画面説明
ゲームのスピードとLESSON(=ステージ)を選択して、ゲームを開始します。 LESSONは1~39まであり、数字が大きくなるほど使用するキーが多くなります。
LESSONは3つのパートに分かれています。
「CHARACTER ATTACK」のパートは、まさに「スペースインベーダー」のように、アルファベットが集団で左右移動しつつ、画面下に下りてきます(アルファベットの移動音も「インベーダー」と似ています)。
画面内のアルファベットと同じキーを打つと、ビームを発射し撃破することができます。 ただし、撃てるアルファベットは、各列の一番下のものだけです。 例えば、右上の写真では、[U][J][D]は撃つことができますが、[E]を撃っても ビームが発射できず、ミス扱いとなり、エネルギーが減少してしまいます。
また、敵アルファベットが画面最下部まで達すると、大幅にエネルギーが失われます。 全てのアルファベットを撃破すると、すぐに第2の集団が現れます。 3つの集団を倒すと「CHARACTER ATTACK」が終了です。

Type Attack - WORD ATTACK
つづいて、「WORD ATTACK」が始まります。 今度は、「CHARACTER ATTACK」で登場したアルファベットを使った単語が右から左に向かって移動していきます。 カーソルがフォーカスされている単語をキーボードで打ち、[Enter]を押すことでその単語を撃破できます。 「WORD ATTACK」は、回復パートでもあります。 単語をひとつ倒すごとに、エネルギーが少し回復します。 しかし、画面左に達するまでに撃破できないと、やはりエネルギーが減ってしまいます。
「WORD ATTACK」で全ての単語を一度もミスせず撃破できると、「BONS ATATCK」に突入できます。 「WORD ATTACK」の単語が、おさらいでもう一度出てきます。 倒すことでさらに高得点が稼げます。
これらのパートが終わると、LESSONが終了し、次のLESSONに進みます。 エネルギーが0になるとゲームオーバーです。 用意されているLESSONは39までですが、LESSON40~99までは自分で好きなアルファベットを登録して遊ぶことが可能です。

STRATEGY

LESSON1では[A][S][D][F]しか登場しません。 LESSON2では[J][K][L][;]が登場します。 キーボードを見るとわかりますが、LESSON1は左手の、LESSON2は右手のホームポジションを覚えるためのステージなのです。
LESSON3では、LESSON1とLESSON2で登場した全てのアルファベットが登場します。 続いてLESSON4では新たに[E]と[U]が、LESSON5では[R]と[I]が登場します。 このように、LESSONが進むごとに、登場するアルファベットが増えていきます。 しかも、ホームポジションの近くのアルファベットから増えていくようになっています。 LESSONに従ってプレイしていけば、自然とタッチタイプ(キーボードを見ないでキーを叩くこと)が習得できるようになっているのです。
画面左のバーは「WPM」(Word Per Minute:1分あたりいくつワードを打ったか)を示しています。 これが高ければ高いほどLESSONクリア時のボーナスが高くなります。 各LESSONで登場するアルファベットや単語は決まっていますので、それを覚えて素早く打つ…というのが高得点をねらう方法でもありますが、ゲームの本来の目的に従って 順を追って遊ぶことが正しい攻略法なのでしょう。

IMPRESSION

Type Attack - デモ画面では開発者名が撃破されます。
当時流行であった「スペースインベーダー」風なシステムを作っただけでなく、反復的な練習やホームポジションから覚えるよう工夫するなど「教育用ソフト」としてしっかりと作っている姿勢が素晴らしいと思いました。
そして、私が大好きなのはちょっとした「遊び」のセンスです。 アルファベットしか登場しないため画面はそっけない印象となっていますが、「CHARACTER ATTACK」でアルファベットを全滅すると、スマイルマークが現れて、ウィンクをします。 また、「BONS ATATCK」をクリアすると、ファンファーレとともにアルファベットが踊ってくれます。 細かな要素ですが、こういう「遊び」でプレイヤーを楽しませようとする発想がステキです。
タイトル画面でしばらく待機すると、デモプレイがはじまります。 デモプレイでは、開発スタッフの名前が登場して、次々と撃墜されます。 デモプレイがスタッフロールも兼ねているのです。 こういう楽しいセンスに、私はとても共感を覚えてしまいました。

APPENDIX

「Master Type」 -  Atari800版
作者はErnie Brock氏 とJim Hauser氏。 両氏の他の作品を調べてみましたが、見つかりませんでした。 「Type Attack」はAppleII版やAtari800版、そしてVIC-20版もリリースされています。
「Type Attack」よりもさらに前に、「Master Type」(Lightning Software:1981)というタイピングゲームもありました。 こちらもシューティング風ゲームで、単語を打ってエイリアンを倒す…というゲームです(写真はAtari800版)。 「Master Type」については毎日コミュニケーションズ刊 「AppleII 1976-1986」の中に 詳しい紹介記事があります。
「Type Attack」をはじめ、この時代のエデュケーションソフトは面白いものが多いので、今後もこのブログで紹介していきたいと思います。

タイトル
Type Attack
発表年
1982年
作者
Ernie Brock & Jim Hauser
プラットフォーム
AppleII, Atart800, Commodore64 等
パブリッシャー
Sirius Software
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